食べ始めると、止まらない。


食べ始めたら、何も考えない。


ふと急に、お腹がくるしくなる。


もう、いっぱい。食べられないよ。


それでも。


それでも、食べずにはいられない。


もっと、もっと、もっと。


気持ち悪くなるまで。


胃に血液が集中して、動悸がはやくなって、胸が苦しくなるまで。


そして、今食べたものを、全て吐き出してしまいたくなる。


何のために、食べるのだろう。


なぜ、食べずにはいられないのだろう。


心の奥に溜まった滓を、食べたもので覆い隠そうとしているのだろうか。



そうして、後に残るのは、後悔の念だけなのだ。